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世界同時株安セカンドインパクト、調整は限定的か

世界同時株安セカンドインパクト、調整は限定的か

2007年07月27日18時35分

 [東京 27日 ロイター] 米株急落を起点に、欧州や日本、エマージング市場に株安が連鎖し、円キャリートレードの巻き戻しも発生。世界の金融市場は2月末に起こった世界同時株安の再来を想起させる状況だ。中国株安をきっかけとした2月末とは状況が異なり、国際市場の中心である米国発だけに問題の長期化も懸念される。

 ただ世界経済が依然堅調であるため2月末と同様、調整は限定的になるとの見方が多い。

 <米国発だけに2月末よりも問題は深刻>

 2月末に発生した世界同時株安は中国株の急落がきっかけだった。米国株安に連鎖したため日本、アジアなど新興国の株式市場が軒並み下落。低金利の円などを借りて新興市場株式や高金利通貨に投資していたキャリートレードの巻き戻しが起きるとの思惑から為替も大きく変動した。

 当時、市場参加者からは中国株安はきっかけにすぎず、米国株が急落したことで世界の市場に大きく波及したとの指摘が多かった。

 今回は、その米国が震源地。26日の米国株式市場で住宅市場の一段の減速を示す指標や、企業の買収資金調達環境の悪化を背景に、ダウは300ドル以上急落した。世界経済へのインパクトを考えると今回の米国発株安の方が深刻ともいえるが、市場関係者の間にはファーストインパクトを経験した分だけ、やや余裕があるようにみえる。

 「今後長期的に米国のファンダメンタルズを屈折させるような状況にはならないとみている。基本的に世界経済がまだ強いためだ。今晩、米国の4─6月期国内総生産(GDP)が発表されるが、1─3月期のプラス0.7%に対して、予想はプラス3.2%。景気回復は続いているという安堵感が広がる可能性が高い」(三菱UFJ証券・投資情報部長の藤戸則弘氏)。

 <堅調な世界経済や金利低下が下支え>

 2月末の世界同時株安時も堅調な世界経済が下支え要因となり、日本株を除き、世界の株価は高値を次々と奪回した。今回も世界経済は依然堅調であり、マーケットは大崩れしないとの見方が多数となっている。「米経済は企業収益が堅調なうえ、年後半は輸出企業の設備投資が回復する見通しであり状況は悪くない。投資家のリスク許容度の低下に伴い株価が調整する可能性はあるが、それとファンダメンタルズに基づく部分は分けて考えるべきだろう」(クレディスイス証券東京支店エコノミストの小笠原悟氏)。

 金利低下も株価を支える要因だ。26日の米10年債金利は4.79%に低下。「質への逃避」から債券市場に資金が流入している。現在の過剰流動性相場を支えているキーファクターのひとつが米金利であり、「米金利が低下している状況下ではリスクマネーの急速な収縮が起こる可能性は低い」(大手証券ストラテジスト)という。

 UBS証券チーフストラテジストの平川昇二氏は「米国には政策金利の引き下げ余地があり、問題解決の手段を持っている。米国にとって怖いのはインフレとそれに伴う利上げであり、インフレが米経済に最も厳しい状態をもたらす。今回の下げはむしろ良質な調整といえる。米国市場ではトリプル安とはならず、長期債が買われ長期金利が低下している。長期金利の低下は株式のバリューを下支えするだろう」と述べている。

 <異なるのはサブプライム問題の顕在化>

 ただ2月末時点と大きく異なるのはサブプライムローン(信用度の低い借り手向け住宅ローン)問題が顕在化していることだ。傘下のヘッジファンドがサブプライム問題で損失を出したベアー・スターンズだけでなく、欧州の大手銀行も第2・四半期決算で巨額のトレーディング損失を計上するとの観測が出ているなど、サブプライム問題は金融機関の実損という形で影響を与え始めている。

 市場では損失はまだ氷山の一角に過ぎず「0.5%しか明らかになっていなかったものが、ようやく5%明らかになった程度」(ユナイテッド投信投資顧問シニアファンドマネージャーの高塚孝一氏)との指摘もある。「住宅市場が米国の個人消費に大きな影響を与えてはおらず、もし経済実態面で影響が出れば利下げもできる。ファンダメンタルズの屈折には至らないのではないか」(国内証券投資情報部)との意見もあるが、実態が不明なだけに、市場の不安感はしばらく残る可能性が大きい。

 また2月末の世界同時株安は2月21日の日銀の利上げがひとつの背景になっていたとの指摘もある。「世界の過剰流動性を生み出しているのは日本の超低金利ともいえ、日銀が利上げするたびにマネー収縮の懸念が浮上する可能性がある」(国内投信ファンドマネージャー)。市場関係者の間では8月22─23日の決定会合に日銀が追加利上げするとの見方も多く、利上げ観測とともに、その影響について注目を集めることになる。

(引用:ロイターニュース)

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2007年07月31日 11:15に投稿されたエントリーのページです。

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